オーストラリア留学の6つのメリット|時差・働ける時間・費用と、先に知っておきたい注意点【2026年】

羽田からシドニーまでは約9時間半。時差は1〜2時間で、日本の家族に連絡するとき時計を気にする必要がほとんどありません。英語圏の留学先で、ここまで日本と生活の時間帯が重なる国はほかにありません。

オーストラリアが選ばれる理由は距離の近さだけではなく、学生ビザで働ける時間、留学生を守る法律、多文化の社会といった条件がそろっている点にあります。この記事では6つのメリットと、費用の高さを含めた注意点を書きます。

オーストラリア留学が向いている人

  • 英語圏で、日本との時差が小さい国に行きたい
  • 学びながらアルバイトで生活費の一部をまかないたい
  • 語学学校から専門学校や大学への進学も考えている
  • 都市に住みながら、自然の近い環境で暮らしたい

1.生活のすべてが英語で回っている

意外に知られていませんが、オーストラリアには法律で定めた公用語がありません。英語は「事実上の国語」という位置づけです。

それでも、行政の窓口、学校、職場、スーパーでの買い物まで、生活のあらゆる場面が英語で回っています。オーストラリア英語には「arvo(午後)」「brekkie(朝食)」のような独特の略語がありますが、語学学校の授業や大学の講義で使われるのは標準的な英語です。

注意したいのは、日本人の多い都市では日本語だけで暮らせてしまうことです。シドニーやメルボルンには日本食店や日系の職場が多く、意識して英語の場に出ていかないと、話す量はなかなか増えません。

2.時差が小さく、日本との行き来がしやすい

東海岸のシドニーとメルボルンは日本より1時間進んでいて、夏時間(10月第1日曜〜4月第1日曜)の間は2時間差になります。夏時間のないブリスベンは通年1時間差、西海岸のパースは日本より1時間遅れです。

時差の小ささは、家族や友人とのやりとりだけに効くわけではありません。日本企業とのオンライン面接や、日本向けのリモートの仕事も、現地の昼間に組み込めます。帰国後の就職活動を留学中に始めやすい国です。

成田や羽田からは、シドニー、メルボルン、ブリスベン、ケアンズなどへ直行便が出ています。一時帰国のハードルが低いことは、滞在が長くなるほど効いてきます。

季節は日本と逆で、12月から2月が夏にあたります。大学の新学期は2月下旬から3月と7月の年2回。日本の3月に高校や大学を卒業した人が、その年の7月入学に合わせて渡航する組み立てもできます。

3.留学生を守る仕組みが法律で決まっている

オーストラリアには、留学生への教育サービスを定めた「ESOS法(Education Services for Overseas Students Act 2000)」があります。留学生を受け入れる学校とコースは、政府の登録制度CRICOSに登録されている必要があり、登録のないコースでは学生ビザを取れません。

学校が経営破綻したり、コースを続けられなくなったりした場合は、授業料保護制度(Tuition Protection Service)が代わりのコースの紹介や未受講分の返金を行います。高い授業料を前払いする留学生にとって、この仕組みがあるかどうかは大きな違いです。

学校名とコースはCRICOSの公式サイトで検索できます。留学エージェントを通す場合も、自分で一度確認しておくと安心です。

進路の選択肢も段階的に用意されています。語学学校(ELICOS)、専門学校(TAFEなどの職業教育機関)、大学。語学学校で英語力を上げてから進学する道筋が、制度として整っています。

4.学生ビザでも2週間48時間まで働ける

学生ビザ(サブクラス500)では、授業のある期間は2週間あたり48時間まで働けます。学校の長期休暇中は時間の上限がありません。

賃金の水準は高く、2026年7月1日から全国最低賃金は時給26.44豪ドルになりました。1豪ドル111円前後で計算すると約2,900円。上限の48時間を働けば、2週間で税引き前およそ14万円になります。

ただし、アルバイトで学費と生活費のすべてをまかなう計画は現実的ではありません。学生ビザの申請では十分な資金があることの証明が求められますし、授業についていくには勉強の時間も要ります。アルバイトは生活費の一部を埋めるもの、と考えておくのが無理のない計画です。

ほかの国の就労ルールとの比較は、留学中にアルバイトはできる?にまとめています。

5.自然が近く、都市の住みやすさの評価が高い

シドニーでは中心部から電車やフェリーで30分ほどでビーチに出られます。メルボルンやブリスベンからも、国立公園へ日帰りで行ける距離です。

都市の住みやすさの評価も高く、英エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)の「世界住みやすい都市ランキング」では、メルボルンやシドニーが毎年のように上位に入っています。

週末に海や山で体を動かせる環境は、長期の留学で気持ちを保つうえで小さくない要素です。勉強に行き詰まったとき、机を離れて気分を変えられる場所が近くにあるかどうか。住んでみて差が出るのはこういう部分です。

6.人口の3分の1が海外生まれ

オーストラリア統計局(ABS)によると、2025年6月時点で人口約2,760万人のうち32.0%、約880万人が海外生まれです。出身国の上位はインド、イングランド、中国、ニュージーランドの順で、インドが初めて1位になりました。

教室でも職場でも、さまざまな国の出身者と英語で話すことになります。インド系、中華系、ヨーロッパ系と訛りの違う英語に日常的に触れておくことは、将来、英語で仕事をするときの下地になります。

移民が多い社会なので、英語が母語でないことを理由に特別扱いされる場面も多くありません。

一方で、この国の歴史は移民から始まったわけではありません。アボリジナルとトレス海峡諸島民の人々は、少なくとも6万年前からこの大陸に暮らしてきました。学校の式典や公的な行事の冒頭で、その土地の先住民への敬意を述べる「アクノレッジメント・オブ・カントリー」が行われるのは、このためです。

都市ごとの性格を知っておく

同じオーストラリアでも、都市によって気候も費用も雰囲気も違います。留学先の都市は、学校より先に決めてしまっても困らないくらい、滞在の満足度を左右します。

都市気候特徴
シドニー温暖最大の都市。学校と求人が最も多いが、家賃も最も高い
メルボルン四季がはっきりカフェと芸術の街。大学が多く、進学を考える人に選ばれやすい
ブリスベン亜熱帯で暖かいシドニーより家賃が抑えめ。夏時間がなく通年で日本と1時間差
ゴールドコースト温暖ビーチの街。語学学校が多く、学びと余暇を両立しやすい
パース地中海性西海岸の落ち着いた街。日本人が比較的少ない
ケアンズ熱帯小さな街で、観光業の仕事が中心。成田から直行便で約7時間半

迷ったら、住まいにいくら払えるかから逆算するのが現実的です。シドニーとメルボルンは家賃が高く、ブリスベンやパースは比較的抑えられます。

語学学校を選ぶときに見る4つの点

申し込み前の確認項目

  • CRICOSに登録された学校とコースか
  • 生徒の国籍の比率(日本人が何割か)
  • 1クラスの人数と、レベル分けの細かさ
  • 専門学校や大学への進学提携があるか

日本人の比率は、学校のパンフレットより、問い合わせたときの回答で確かめるほうが確実です。季節によっても変わり、日本の夏休みや春休みの時期は日本人の割合が上がります。

進学を考えているなら、語学学校の修了で大学の英語要件を満たせる「進学パスウェイ」があるかどうかも確認しておくと、IELTSなどの試験を受け直す手間を省ける場合があります。

先に知っておきたい3つの注意点

渡航前に確認しておきたいこと

  • 費用が高い:1か月の語学留学で総額65万〜86万円が目安
  • 学生ビザの申請料が上がった:2026年7月1日の申請分から標準で2,500豪ドル
  • 都市部の家賃が高く、部屋探しに時間がかかる

費用の高さは、オーストラリア留学の最大の弱点です。1か月の語学留学でも、授業料、滞在費、生活費、航空券を合わせると総額65万〜86万円かかります。

学生ビザの申請料も上がりました。2025年7月からの2,000豪ドルに対し、2026年7月1日以降の申請は標準で2,500豪ドルです。語学コースなど一部の区分には別の料金が設定されているので、申請前に内務省の料金表で確認してください。

3か月以内の短期なら、学生ビザを使わずに通える場合があります。観光用の電子渡航許可(ETA)でも3か月までの就学は認められていて、申請料は学生ビザよりはるかに安い。ワーキングホリデービザでも最長4か月まで学校に通えます。期間と目的に合わせてビザを選ぶだけで、費用はかなり変わります。

家賃はシドニーとメルボルンで特に高く、シェアハウスの一部屋でも週300豪ドルを超えることがあります。到着後の数週間はホームステイや学校の寮に入り、その間に部屋を探す人が多いのはこのためです。

費用の高さを、時差の小ささと働ける時間で取り戻せる国

時差の小ささ、留学生を守る法制度、学生ビザで働ける時間、住みやすい都市、多文化の社会。オーストラリアのメリットは、日々の暮らしのなかで効いてくるものが多い国です。

費用の高さは確かに弱点です。ただ、アルバイトで生活費の一部を取り戻せる国だと考えると、見え方が少し変わります。迷っている人は、まず期間を決めてください。3か月以内か、それを超えるか。それだけで、使うビザもかかる費用も大きく変わります。

ほかの国と比べたい人は、台湾留学の7つのメリットやニューヨーク留学の8つの特徴も参考になります。

出典:オーストラリア内務省、Study Australia、Fair Work Commission、オーストラリア統計局(ABS)「Australia’s Population by Country of Birth」(2025年6月)、Economist Intelligence Unit。費用はスクールウィズの試算(2026年)。為替は2026年9月時点の水準

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