台湾の国立大学の学費は、学部で年間23万〜42万円ほど。日本の私立大学のおよそ3分の1です。飛行機なら羽田から3時間半、時差は1時間。「海外に住む」という判断のハードルが、ここまで低い国はそう多くありません。
旅行先としての台湾は知られていますが、留学先としての姿はあまり語られていません。学費、言語、生活、仕事のつながり。
台湾留学が向いているのはこんな人
- 費用を抑えて長く滞在したい
- 中国語を本気でやりたい(繁体字に抵抗がない)
- アジアのIT・半導体産業に関心がある
- 食事と気候が合うかを重視する
1.
学費と生活費が安い
留学の判断で最初に詰まるのが費用です。台湾はこの点で明確に有利な国のひとつです。
学部の学費は、国立大学で年間NTD5万〜9万(およそ23万〜42万円)、私立大学でNTD9万〜15万(およそ42万〜70万円)。大学の寮は相部屋で月NTD4,000〜8,000、日本円で2万〜4万円ほどです。学外でワンルームを借りても月4万〜9万円台に収まります。
食費は月NTD6,000〜1万(約2.8万〜4.7万円)。台湾は外食文化が根づいていて、学食や夜市で一食100〜200円台から済ませられるため、自炊しなくても食費が膨らみにくい。語学留学から大学進学まで含めた1年間の総額は、190万〜280万円が目安とされています。
- 国立大学の学費:年間 約23万〜42万円
- 私立大学の学費:年間 約42万〜70万円
- 大学の寮(相部屋):月 約1.9万〜3.8万円
- 学外のワンルーム:月 約4.7万〜9.4万円
- 食費:月 約2.8万〜4.7万円
- 1年間の総額目安:約190万〜280万円
2.
中国語と英語を
同時に学べる
台湾で使われるのは繁体字の中国語です。中国本土の簡体字は、識字率を上げる目的で繁体字を簡略化したもの。繁体字のほうが字形は複雑ですが、「国」を「國」と書くように日本の旧字体に近く、日本語話者にとっては字面から意味を推測しやすい利点があります。
大学によっては、留学生向けの授業を英語で提供しています。中国語で受けるか英語で受けるかを選べる科目もある。中国語の運用力を上げながら、英語で専門を学ぶという組み合わせが、ひとつの留学のなかで成立します。
3.
日本語が通じる場面が
意外と多い
日本への留学経験者や、日本語を学んだ人が身近にいます。困ったときに日本語で聞ける相手が見つかりやすいのは、渡航直後のいちばん不安な時期に助かります。
ただし、これに寄りかかると語学が伸びません。最初の1か月だけ助けを借りて、あとは中国語に切り替える。そう決めておくほうが結果的に楽です。
4.
デジタル産業の
最前線にある
半導体受託生産で世界最大手のTSMCは台湾の企業です。スマートフォンからAIサーバーまで、先端チップの多くが台湾で作られています。
スイスのIMDが発表した2025年の世界デジタル競争力ランキングでは、台湾は69か国・地域のうち10位。日本は30位でした。台湾は「将来への備え」の項目で3位に入っています。産業の現場が近い場所で学べることは、進路を考えるうえで無視できない条件です。
5.
国内の移動が
とにかく速い
台湾の面積は九州とほぼ同じ。台北から高雄まで高速鉄道で約1時間半、島の端から端まで日帰りが成立します。
夜市、九份のレトロな街並み、東海岸の海、塩山。週末ごとに違う場所へ行っても、1年では回りきれません。移動コストが低いぶん、行動範囲がそのまま広がります。
6.
食事が合う
小籠包、ルーロー飯、マンゴーかき氷、台湾カステラ。日本でも知られた料理が並びますが、現地にはまだ日本に入ってきていない屋台料理が大量にあります。
味の傾向が日本人の口に合いやすいのは、長期滞在では地味に効く条件です。食事が合わないだけで生活の満足度が下がる国は珍しくありません。
7.
日本の物が
手に入る
日系のスーパー、コンビニ、ドラッグストアが揃っていて、日本の食材や日用品は現地で買えます。値段は日本より高くなりますが、手に入らないわけではない。
ホームシックへの保険としては十分です。日本から持ち込む荷物を減らせるので、渡航準備そのものも軽くなります。
学費は日本の私大の3分の1
費用を抑えつつ中国語をやりたいなら、台湾は有力な選択肢です。学費は日本の私立大学の3分の1、寮費は月2万円台から。この条件で英語の授業も選べる国は多くありません。
次に調べるべきは、志望校の学期日程と出願時期です。台湾の大学は9月入学と2月入学の2本立てで、語学センターは3か月ごとに学期が始まります。9月入学と2月入学、語学センターは3か月ごと。まずそこを見てください。
出典:IMD「世界デジタル競争力ランキング2025」(ジェトロ/台湾国際専利法律事務所の報道より)/台湾留学費用の相場資料(2026年版)/『脱日本入門』138頁







