留学費用が安い国5選|1か月の総額目安と、安さの中身で選ぶ基準【2026年】

1か月の語学留学にかかるお金は、オーストラリアなら総額65万〜86万円が目安です。同じ1か月でも、フィリピンなら40万円台から、マレーシアなら30万円を切る試算もあります。

差の大部分は授業料ではなく、滞在費と生活費、航空券から生まれます。この記事では1か月の総額が安い国を中心に5か国を挙げ、それぞれ「何が安いのか」と「安さの代わりに何を受け入れるのか」を書きます。

1か月の総額目安(航空券・保険込み、2026年時点)

  • マレーシア:約27万円
  • フィジー:約25万〜40万円
  • マルタ:約32万〜76万円
  • フィリピン(セブ島):約40万〜63万円
  • 台湾:1年間で約190万〜280万円(長期向き)
  • 比較:オーストラリア 約65万〜86万円

「安い」の中身は国によって違う

留学費用は、授業料、滞在費、生活費、渡航費の4つに分けると比べやすくなります。

フィリピンは授業料に寮と3食が含まれるのが一般的で、生活費がほとんどかかりません。マルタはヨーロッパのなかで授業料と滞在費が安い反面、航空券が高い。マレーシアとフィジーは物価の安さが効いています。安い理由が違えば、自分で削れる項目も変わります。

もう一つ見ておきたいのが授業の形です。フィリピンやフィジーはマンツーマン授業が中心で、欧米の語学学校はグループ授業が基本。同じ4週間でも、講師と1対1で話す時間は大きく違います。総額を授業時間で割ると、安さの順位が入れ替わることもあります。

1.フィリピン(セブ島)

費用を抑えながら授業の量を増やせる国です。語学学校の多くが寮と食事を授業料に含めていて、4週間の基本料金は21万〜42万円。現地で払う諸費用、航空券、保険を足すと、総額は40万〜63万円が目安になります。

見落としやすいのが現地払いの費用です。特別就学許可証(SSP)が約2.2万円、学生証にあたるE-CARD、光熱費、教科書代などを合わせると6万〜8万円ほど。申し込み時の見積もりに入っていないことがあるので、事前に確認しておくと予算が狂いません。

授業はマンツーマンが中心で、1日に6〜8コマ組む学校も珍しくありません。講師の多くは英語を第二言語として身につけたフィリピン人で、発音が聞き取りやすく、教えることに慣れています。

引き換えになるのは、英語圏の生活に触れる時間の短さです。外出に門限を設けたスパルタ式の学校もあり、合う人と合わない人がはっきり分かれます。成田や関西からセブへは直行便で5時間ほどです。

セブ以外の選択肢には、ルソン島北部のバギオがあります。標高約1,500mの高原都市で一年を通して涼しく、勉強に集中させる方針の学校が多い。リゾートの誘惑が少ないぶん、授業以外の時間も机に向かいやすい街です。

2.マレーシア

1か月の総額はおよそ27万円という試算があります。内訳は授業料が約10万円、滞在費が約5万円、生活費が約4.5万円、航空券と保険で約6.5万円。LCCを使えば渡航費はさらに下げられます。

物価の安さに加えて、英語が日常の共通語として使われている点が強みです。マレー系、中華系、インド系の人が暮らす多民族国家で、異なる母語を持つ人同士が英語で話す場面が街のあちこちにあります。

日本人は90日以内の滞在ならビザが要りません。首都クアラルンプールは交通や商業施設が整っていて、生活の不便は小さい国です。

受け入れるべき点は2つ。マレーシア英語には独特の語尾や発音があり、慣れるまで聞き取りに苦労すること。語学学校の数がフィリピンほど多くなく、選択肢が限られることです。

3.フィジー

南太平洋の島国フィジーでは、英語が公用語の一つです。1か月の総額は25万〜40万円が目安で、語学学校の授業料は滞在費込みで月12万〜18万円ほど。現地の生活費は月2万〜4万円に収まるとされています。

物価が安いぶん、総額に占める航空券の比重が大きくなります。往復で8万〜16万円。直行便の運航状況によっては乗り継ぎになり、片道の移動が半日を超えることもあります。

語学学校はマンツーマン授業とホームステイを組み合わせ、英語を口に出す時間の長さを売りにしているところが多い。都市の刺激を求める人には物足りない環境です。人の少ない場所で、とにかく話す量を増やしたい人に向いています。

日本人は観光目的なら4か月まで査証が免除されます。通学する期間とビザの扱いは、申し込み前に学校へ確認してください。

4.マルタ

ヨーロッパで英語を学ぶなら候補に入るのがマルタです。地中海の小さな島国で、公用語は英語とマルタ語。1か月の総額は32万〜76万円と幅がありますが、イギリスやアイルランドより授業料と滞在費を抑えやすい国です。

内訳は授業料が8万〜21万円、滞在費が10万〜21万円、生活費が5万〜11万円、航空券が往復8万〜20万円。日本からの直行便はなく、ヨーロッパや中東の都市で乗り継ぎます。

生徒の国籍が多様なのもマルタの特徴です。ヨーロッパ各国や南米から学生が来るため、クラスに日本人が少ないことが多い。休み時間の雑談まで英語になる環境は、アジアの留学先では作りにくいものです。

費用は季節で大きく動きます。夏は生徒が増えて滞在費が上がるため、安く済ませたいならハイシーズンを外すのが確実です。シェンゲン協定国なので、観光と同じ扱いで90日以内ならビザは要りません。

2025年10月からは、シェンゲン圏の出入国で顔写真と指紋を登録する出入国システム(EES)が始まっています。事前に申請する渡航認証(ETIAS)の導入も予定されているため、渡航前には最新の手続きを確かめてください。

5.台湾

5か国のなかで唯一、英語ではなく中国語を学ぶ国です。1か月単位の安さより、滞在が長くなるほど安さが効いてくる国として入れています。

大学付属の語学センターから大学進学まで含めた1年間の総額は、190万〜280万円が目安です。大学の寮は相部屋で月2万〜4万円ほど、食費は月3万〜5万円。外食の文化が根づいていて、自炊しなくても食費が膨らみにくい。

羽田から約3時間半、時差は1時間。一時帰国のしやすさは、長期留学ほど効いてきます。学費や奨学金の詳しい数字は台湾留学の7つのメリットにまとめています。

5か国を並べて比べる

国1か月の総額目安授業の中心ビザなしで滞在できる期間
マレーシア約27万円グループ90日
フィジー約25万〜40万円マンツーマン+ホームステイ4か月(観光目的)
マルタ約32万〜76万円グループ90日(シェンゲン圏)
フィリピン約40万〜63万円マンツーマン30日(延長は現地で手続き)
台湾1年で約190万〜280万円グループ(中国語)90日

総額だけを見ればマレーシアとフィジーが並び、フィリピンはその上に来ます。ただしフィリピンの金額には3食と、1日6コマ以上のマンツーマン授業が含まれています。何に払っているかまで見ると、表の順番どおりには決められません。

目的から逆に選ぶ

英語を話すことに慣れていない初心者なら、フィリピンが最短です。講師と1対1で話す時間が長く、間違えても授業が止まらない。グループ授業で発言できずに終わる、という失敗を避けられます。

ある程度話せる人が、英語で暮らす経験をしたいならマレーシアかマルタ。授業の外でも英語を使う場面が多く、教室で習った表現をその日のうちに試せます。ヨーロッパの学生と同じクラスに入りたいならマルタです。

中国語を長く学びたいなら台湾、都会を離れて話す量だけを増やしたいならフィジー。目的がはっきりしていれば、5か国のうち候補は1つか2つに絞れます。

1か月で伸びるのは、英語の力そのものより、英語を口に出すことへの抵抗の少なさです。期間ごとに何が変わるかは短期留学の期間はどれくらい?で書いています。

安いと思って選ぶと予算を超えやすい国

以前は「安い留学先」として名前が挙がった国のなかには、条件が変わったところもあります。

シンガポールは物価と家賃が上がり、アジアのなかでは高い部類の留学先になりました。グアムは日本から近いものの、宿泊費や生活費はアメリカの相場で、円安の影響をそのまま受けます。ニュージーランドはオーストラリアより安いと言われますが、1か月単位で見れば欧米の英語圏と大きな差はありません。

「近いから安いはず」「昔は安かった」という印象で選ぶと、見積もりの段階で予算を超えます。

国を問わず費用を下げる方法

効果が大きい順

  • 日本の夏休みと春休みを外して渡航する
  • 滞在先を寮やシェアハウスにする
  • 学校の早期割引やキャンペーンの時期に申し込む
  • 現地払いの費用を見積もりの段階で確認する

もう一つ効いてくるのが為替です。現地通貨で決まっている費用は、申し込みから支払いまでの間にも動きます。円安の局面では、同じ授業料でも支払額が数万円単位で変わることがあります。

期間の区切り方でも総額は変わります。多くの語学学校は週単位で料金を設定していて、長く申し込むほど1週あたりの授業料が下がります。反対に、1〜2週間の超短期は入学金や手配料の比重が大きく、1週あたりでは割高です。

節約の対象から外したいのが海外旅行保険です。1か月で2万円前後の出費ですが、物価の安い国でも外国人向けの私立病院は高く、保険なしで入院すると数十万円単位の請求になることがあります。

安い国より、安さの理由が自分に合う国を選ぶ

1か月でいちばん安く済むのはマレーシアかフィジー。授業量あたりで安いのはフィリピン、ヨーロッパで安いのはマルタ、長期で安いのは台湾です。

同じ「安い」でも、削られているものは国ごとに違います。自分が削っても困らない項目はどれか。そこから選ぶと、払った金額と得たもののずれが小さくなります。

出典:各国の1か月の費用は、留学情報サイトと語学学校の公表料金(2026年時点)にもとづく目安。オーストラリアはスクールウィズ、フィリピンはグローバルクリック、マルタとマレーシアはスマ留、フィジーは留学くらべーるの試算。為替や渡航時期で変動します

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