非英語圏のワーホリは仕事が見つけにくい、というのが一般的な理解です。現地語が前提になる求人が多いためです。
ただし、すべての非英語圏が同じ条件ではありません。日本語人材の需要が大きい国、英語で働ける職場が一定数ある国。条件の良い行き先があります。
4か国を取り上げます。
4か国の概要
- 韓国:距離が近く日本語需要が大きい。発給枠10,000人
- 台湾:親日的で日本語需要が高い。発給枠10,000人
- ドイツ:発給枠に上限なし。英語で働ける職場がある
- フランス:発給枠1,800人。日本文化関連の需要がある

非英語圏での
就労は難しいのか
前提を確認しておきます。難しさの中身は「現地語が要求されること」に集約されます。
観光地のホテルや土産物店では英語で通ることがありますが、飲食店の接客、小売、事務といった一般的な求人は現地語が前提です。
逆に言えば、日本語が価値を持つ職場か、英語で完結する職場を見つけられれば、この壁は回避できます。
以下の4か国は、その条件が比較的整っている国です。
1.
韓国
日本人向けの年間発給枠は10,000人。協定国の中でも最大級の規模です。
日本語を使う仕事の需要があります。日本人観光客向けの店舗、日系企業、日本語教育、翻訳。
距離の近さも実務的な利点です。往復の航空券が安く、一時帰国もしやすい。生活費も西欧より抑えられます。
韓国語を学ぶ環境としても優れています。日本語話者にとって韓国語は構造が近く、短期間で実用水準に届きやすい言語です。
注意点として、韓国の若年層の就職競争は激しい。現地の学生と同じ土俵で競う職種では、条件が厳しくなります。

2.
台湾
発給枠は10,000人。こちらも規模が大きい。
日本語人材の需要という点では、協定国の中でも上位に入ります。日本語を学ぶ人が多く、日本語教師や語学交換の機会があります。日系企業の進出も多い。
公用語は中国語(繁体字)です。日本語話者にとっては、漢字から意味を推測できる利点があります。
生活費が抑えられるのも大きい。食費は外食中心でも月数万円に収まる水準です。
英語が通じる職場も都市部には存在します。中国語と英語の両方を伸ばせる環境として使えます。
3.
ドイツ
日本人向けの発給枠に上限がありません。申請時期を気にせず動けます。
就労の面では、英語で完結する職場が一定数あります。特にベルリンのスタートアップや国際企業では、社内公用語が英語という職場が珍しくない。
IT、デザイン、エンジニアリングといった技能を持っている場合、ドイツ語なしでも選択肢が出てきます。
一方、一般的な接客業や事務ではドイツ語が必須です。生活の手続きもドイツ語が基本になるため、日常生活の面では語学の準備が要ります。
最低賃金が法定で定められており、水準も比較的高い。働ければ収入は確保しやすい国です。

4.
フランス
発給枠は1,800人。上の3か国より少なく、申請時期の確認が必要です。
日本文化への関心が高い国で、日本食レストラン、日本関連の小売、観光業に需要があります。パリには日本人向けの求人が一定数あります。
フランス語の要求水準は高い。接客業では現地語が前提で、英語だけで働ける職場は限られます。
ただし語学を学ぶ環境としては充実しています。語学学校の選択肢が多く、フランス語圏は世界的に広いため、身につけた言語の使いどころも多い。
生活費は都市によって大きく異なります。パリは高く、地方都市は抑えられます。
選ぶときの
基準
条件別の選び方
- 語学の準備期間が短い → 韓国・台湾(日本語需要が大きい)
- 技能がある → ドイツ(英語で働ける職場がある)
- 語学を本気で伸ばしたい → フランス・ドイツ
- 生活費を抑えたい → 台湾・韓国
- 発給枠を気にせず動きたい → ドイツ
現地語の準備期間をどれだけ取れるかが、最も大きな分岐点になります。
渡航まで1年あるなら、ドイツ語やフランス語をA2まで進めることは可能です。数か月しかないなら、日本語需要のある韓国か台湾のほうが現実的です。
渡航前に
やっておくこと
非英語圏を選ぶなら、準備の比重が上がります。
第一に、現地語をA2まで進めること。挨拶と自己紹介、買い物と注文、簡単な質問と応答。この水準があるかないかで、到着後の1か月がまったく違います。
第二に、履歴書を現地語または英語で用意すること。形式は国ごとに違うため、現地の様式を調べて作ります。
第三に、求人サイトを事前に把握しておくこと。渡航前に求人を眺めておけば、どの職種にどれくらいの需要があるかが分かります。
第四に、資格や技能を証明できる書類を持っていくこと。IT、デザイン、調理。証明できるものがあれば、語学力の不足を補える場合があります。
準備できる期間から逆に考える
非英語圏でも、韓国と台湾は日本語人材の需要が大きく、ドイツは英語で働ける職場があります。フランスは語学の要求が高い一方、日本文化関連の需要があります。
渡航までの準備期間と、自分が持っている技能。行きたい国ではなく、手が届く国から考える。
出典:外務省「ワーキング・ホリデー制度」(発給枠は2026年4月1日時点)







