洋書が読めるようになるタイミング|英検・TOEICのレベル別に難易度を整理

洋書を読み始めるタイミングに正解はありません。自分の水準に合った本を選べば、どの段階からでも始められます。

問題は、自分の水準に合う本がどれかを知らないことです。書店の棚を見ても、難易度の情報は書かれていません。

英検とTOEICの水準を手がかりに、各段階で読める本を整理します。

レベルを測る指標

  • YL:日本の多読研究会による読みやすさレベル(0.0〜8.0以上)
  • Lexile:米国の指標(約150L〜1700L)
  • 原則:辞書を引かずに9割理解できる本を選ぶ
  • 難しい本を我慢して読んでも、力は伸びにくい

取りかかる
タイミング

多読の考え方では、水準が低くても始められます。むしろ早い段階から始めるほうが良いとされる。

条件は一つだけ。辞書を引かずに読める本を選ぶことです。

知らない語が1ページに10語もあれば、文脈からの推測は機能しません。逆に、知らない語が数語なら読み進められる。

この条件を満たす本は、どの水準にも存在します。

レベル1
TOEIC 100点未満・英検5級

絵本の領域です。YLでいえば0.0から0.2程度。

1ページに数語、あるいは1文だけという構成の本があります。絵が文章を補うため、単語が分からなくても意味が取れる。

この段階では、英語を読むという動作そのものに慣れることが目的になります。内容の難しさを求める必要はありません。

レベル2
TOEIC 100〜140点・英検4級

YL 0.3から0.6程度。短い物語が読める段階です。

学習者向けに語彙を制限して書かれたシリーズが使えます。使用語彙が数百語に限定されているため、既知の語だけで物語が進む。

1冊が数十ページで、1〜2時間で読み終わる分量。完読の経験を積む段階です。

レベル3
TOEIC 200〜400点・英検3級

YL 0.7から1.2程度。

使用語彙600〜800語程度の学習者向けシリーズが中心になります。物語の展開も追えるようになり、読書としての面白さが出てくる段階です。

児童向けの一部のシリーズも射程に入ります。

レベル4
TOEIC 400〜600点・英検準2級

YL 1.3から2.0程度。Lexileでは650Lあたりまで。

使用語彙1,000〜1,400語のシリーズや、英語圏の小学生向けの本が読めるようになります。

この段階で、語数の多い本に挑戦できるようになります。200ページ前後の本を1週間で読む、という読書が成立する。

レベル5
TOEIC 600〜800点・英検2級

YL 2.1から3.0程度。Lexileで850Lあたりまで。

英語圏の中学生向けの本、いわゆるヤングアダルト作品の一部が読めます。

注意したいのは、この水準の人がいきなり一般向けの小説に手を出すことです。ベストセラー小説はYL 6.0以上のことが多く、水準に対して重すぎる。

レベル6
TOEIC 800〜900点・英検準1級

YL 3.1から5.0程度。Lexileで1100Lあたりまで。

一般向けの小説やノンフィクションが射程に入ってきます。ジャンルによる差が大きくなる段階でもある。

専門用語の多いノンフィクションや、方言や古い文体を含む文学作品は、この水準でも難しい場合があります。

レベル7
TOEIC 900点以上・英検1級

YL 5.0以上。

ほとんどの一般書が読めます。ただし、文学作品の中には母語話者でも難解とされるものがあり、水準だけでは測れません。

この段階では、難易度より内容で選ぶことになります。

レベルに
合わない本を選ぶと

自分の水準を超えた本を選ぶと、何が起きるか。

辞書を引く回数が増え、1ページに数分かかります。物語の流れが切れ、何を読んでいたか分からなくなる。

結果として、途中でやめることになります。そして「自分には洋書は無理だ」という結論に至る。

実際には、本の選び方を間違えただけです。同じ人が、水準に合った本なら最後まで読めます。

確認する
方法

買う前にできること

  • 最初の1ページを読んで、知らない語を数える
  • 1ページに5語以上あれば、その本は重すぎる
  • 電子書籍のサンプル機能で事前に確認する
  • 図書館があれば借りて試す
  • 合わなければ途中でやめて次の本へ

レベルが
上がらないとき

同じ水準の本を何冊読んでも次に進めない、という状態があります。

原因のひとつは、読む量の不足です。多読では、語彙と文型に繰り返し触れることで定着が進みます。数冊では、その繰り返しが足りません。

もうひとつは、水準を上げる幅が大きすぎる場合です。YLで1.0上げると、体感の難易度はかなり変わります。0.2〜0.3ずつ上げるほうが無理がありません。

三つめは、ジャンルの偏りです。同じジャンルばかり読むと、そのジャンルの語彙には強くなりますが、範囲が広がりません。

目安として、同じ水準で5冊から10冊読んでから、少しだけ上の水準に移る。この進み方が安定します。

読む速度の
目安

多読では、速度も指標になります。

分速100語以上で読めることが、その水準が自分に合っているかの判断材料になるとされています。それより遅いなら、本が重すぎる可能性がある。

速度を測るには、1ページの語数の目安を知り、1ページにかかる時間を計ります。厳密である必要はありません。

速度を上げることを目標にする必要はありませんが、遅すぎる状態が続くなら本の選び直しを検討してください。

5級でも読める本はちゃんとある

洋書を読み始めるのに、決まった水準はありません。英検5級でも読める本があります。

必要なのは、自分の水準に合った本を選ぶことです。最初の1ページで知らない語を数える。5語以上あれば、別の本を探してください。

出典:YL(読みやすさレベル)およびLexile指数の対応に関する資料

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