旅先でデジタルデトックスをする6つのメリット|完全に断たずに効果を出す方法

旅先の写真は何百枚も残っているのに、その場で何を感じたかは思い出せない。よくある話です。

画面越しに景色を確認する時間が長いほど、自分の目で見る時間は減ります。記録は残っても、体験が薄くなる。

とはいえ、旅先でスマートフォンを完全に手放すのは現実的ではありません。地図も翻訳も予約確認も、すべてそこにあります。必要なのは、切る対象を選ぶことです。

無理のないやり方

  • 切るのは通知とSNS。地図・翻訳・カメラは使う
  • その分、写真の枚数を減らすと記憶が残りやすくなる
  • 時間を区切る方式が最も続きやすい
  • 宿に戻るまで通知を見ない、という運用で十分

1.
その場の情報量が
増える

画面を見ている間、周囲の情報は入ってきません。

音、匂い、気温、人の流れ。旅先の記憶として後に残るのは、たいてい視覚以外の要素です。写真には写らないものが、その場の印象を作っています。

画面から目を離す時間を作ると、これらが入ってくる。同じ場所にいても、持ち帰るものが変わります。

2.
記憶の残り方が
変わる

写真を撮る行為そのものが、記憶を薄くするという指摘があります。記録したことで、覚えておく必要がなくなる、という説明です。

実感としても、撮りすぎた旅行ほど中身を覚えていないことがあります。1日300枚撮った日と、20枚しか撮らなかった日で、後者のほうが鮮明ということが起こる。

対策は単純で、撮る枚数を意図的に減らすことです。1か所につき3枚まで、と決める。選ぶ過程で、その場を観察することになります。

3.
同行者との
会話が増える

それぞれが自分の画面を見ている食事は、家にいるのと変わりません。

食事中だけ端末をしまう、というルールを同行者と決めるだけで、旅の質が変わります。その日に見たものを話す時間ができる。

一人旅の場合も同様です。画面を見ていない人には、現地の人が話しかけやすい。

4.
仕事から
距離が取れる

通知が届く状態では、休んでいる時間も完全には切り離せません。

メールの件名を見ただけで、内容を考え始めてしまう。対応しないと決めていても、頭の一部が占有されます。

対策は、通知を切ることです。確認する時間を1日1回、宿に戻った後と決める。緊急時の連絡手段だけ別に確保しておけば、実務上の問題はほとんど起きません。

出発前に、不在期間と連絡が取れる時間帯を関係者に伝えておくと、この運用が成立しやすくなります。

5.
目と睡眠への
影響

移動中も宿でも画面を見ていると、目の疲労が蓄積します。

時差のある旅行では、睡眠の質が回復の速度を左右します。就寝前の画面の使用は、入眠を妨げる要因として知られています。

寝る1時間前から端末を見ない、という一点だけでも効果が期待できます。旅先では特に、翌日の行動量に直結します。

6.
予定通りに
進まない時間が生まれる

検索すれば、どこに何があるかはすぐ分かります。便利である一方、偶然に出会う余地が減ります。

地図を見ずに歩く時間を1時間だけ作る。目的地を決めずに、目についた方向へ進む。

効率は落ちますが、この時間に見つけたものが、後から最も記憶に残ることがあります。

安全のため、現在地の把握だけはできる状態にしておくこと。完全に迷う必要はありません。

現実的な
やり方

切るものと残すもの

  • 通知をすべてオフにする(機内モードではなく通知設定で)
  • SNSアプリをホーム画面から外す
  • 地図・翻訳・カメラ・決済は通常どおり使う
  • 確認する時間を1日1〜2回に決める
  • 就寝1時間前は画面を見ない
  • 写真は1か所3枚まで

重要なのは、全部を断とうとしないことです。完全な遮断を目指すと、必要な場面で使うたびに失敗した気分になり、結局やめてしまいます。

通知とSNSだけを切る。この2つで、画面を見る時間の大半は減ります。

準備しておくこと

通知を切る前提で動くなら、事前の準備が要ります。

宿の住所と予約番号、航空券の情報、緊急連絡先。これらをオフラインで見られる形にしておく。紙に印刷しておくのが最も確実です。

地図も事前にオフライン保存しておけば、通信を切った状態でも使えます。

同行者や家族には、連絡の頻度をあらかじめ伝えておくこと。返信がないことを心配させないための配慮です。

やってみて
分かること

数日試すと、自分が何のために端末を開いていたかが見えてきます。

調べ物でも連絡でもなく、手持ち無沙汰を埋めるために開いている回数が、想像より多い。信号待ち、電車の中、料理が来るまでの数分。

この時間が空くと、最初は落ち着かなく感じます。数日で慣れ、周囲を見る時間に変わっていきます。

旅行が終わった後も、通知の設定を戻さない人がいます。旅先で問題がなかったなら、日常でも要らなかったということです。

デジタルデトックスの副産物として最も大きいのは、この気づきかもしれません。

子ども連れや
同行者がいる場合

一人で決められない状況では、事前の合意が要ります。

同行者が常時つながっていたい人であれば、通知を切る提案は不安に映ります。連絡が取れない時間帯を具体的に伝え、緊急時の手段を決めておけば、たいていは合意できます。

子ども連れの場合、端末は移動中の時間をしのぐ道具でもあります。全面的に取り上げると、別の負担が生まれる。使う時間と場所を決める形が現実的です。

親の側が画面を見ていると、子どもにルールだけ課すことになります。食事中は全員しまう、といった共通の規則にするほうが機能します。

旅先では、写真を撮る役割を交代するのも有効です。撮る人と見る人が入れ替わると、全員が画面から離れる時間を持てます。

切るのは通知とSNS。
地図は使う

旅先のデジタルデトックスは、全部を断つ取り組みではありません。通知とSNSを切り、地図と翻訳は使う。それだけで、その場に向ける注意の量が変わります。

次の旅行では、食事の間だけ端末をしまってみてください。1回の食事で効果が分かります。

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