LCCで海外旅行を成功させる5つのポイント|総額で比較しないと損をする

LCCの片道5,000円という表示を見て予約し、最終的に支払った金額が1万5,000円だった。よくある話です。

これは不当表示ではありません。LCCは必要な人だけが必要なものに払う仕組みを採っていて、表示運賃は座席そのものの値段だからです。預け荷物、座席指定、機内食、変更手数料。すべて別料金として積み上がります。

問題は、比較の段階で総額を見ていないことにあります。大手航空会社の運賃には最初から含まれているものが、LCCでは加算されていく。同じ土俵で比べなければ、どちらが安いかは分かりません。

LCCで抜けやすい5点

  • 預け荷物・座席指定・機内食はすべて別料金
  • 変更とキャンセルは原則不可か高額
  • 欠航時の振替先が限られる
  • 空港が都心から遠いことがある
  • 深夜早朝発着は交通費と宿泊費が加算される

1.
追加料金を
先に積算する

予約前に、自分が必要とするものを書き出して加算してください。

預け荷物は最も大きな項目です。20kgで片道3,000〜5,000円前後が目安で、往復すると1万円近くになります。しかも事前購入より空港での支払いのほうが高く設定されているため、当日に申し込むと割高です。

手荷物にも制限があります。多くのLCCが7kg前後を上限としていて、大手より厳しい。重量超過が見つかると、その場で預け入れ料金を請求されます。空港で重さを測られる場面もあるため、規定を確認しておく必要があります。

座席指定も有料です。指定しなければ自動で割り振られるため、同行者と離れる可能性がある。家族や友人と並んで座りたいなら、人数分の指定料が発生します。

機内食と飲み物は基本的に有料です。長距離路線では、これも無視できない金額になります。

2.
変更とキャンセルは
できない前提で組む

LCCの安い運賃は、原則として変更不可・払い戻し不可です。

予定が変わる可能性がある旅程では、この条件が重くのしかかります。変更可能なオプションを付けられる場合もありますが、その料金を足すと大手との差が縮まる。

日程が確定していない段階で、安いからという理由だけで押さえるのは危険です。取り直すことになれば、全額が無駄になります。

逆に、日程が完全に固まっている旅行なら、この条件は不利になりません。変更しないと分かっているものに保険をかける必要はない、という考え方です。

3.
欠航と遅延の
扱いが違う

ここが最も重要な違いです。

大手航空会社は同一路線に複数便を持ち、提携航空会社もあるため、欠航時に振替先が確保しやすい。一方LCCは、路線あたりの便数が少なく、他社との提携も限られます。

1日1便の路線で欠航が起きれば、翌日まで動けないことがあります。その間の宿泊費が補償されるかどうかは、各社の規定と欠航の理由によります。天候など航空会社の責任外とされる理由では、補償されないのが一般的です。

帰国便でこれが起きると、翌日の仕事に影響します。重要な予定の前日に到着する旅程を組むなら、このリスクを織り込んでおく必要があります。

対策としては、帰国日に余裕を持たせること。そして海外旅行保険の補償内容を確認しておくことです。

4.
空港の立地を
確認する

LCCが就航する空港は、都心から離れていることがあります。

ヨーロッパでは特に顕著で、「パリ」行きとされる便がパリ中心部から100km近く離れた空港に着くことがある。そこから市内へのバスが1時間以上、料金も数千円かかる。

この移動費と時間を加えると、都心の主要空港に着く便のほうが安く、速い場合があります。運賃だけを見て比べると、この差が見えません。

予約前に空港コードを調べ、市内までの距離と交通手段、所要時間、料金を確認してください。往復2人分なら、差額は1万円を超えることもあります。

5.
深夜早朝発着の
隠れた費用

LCCは空港の発着枠の関係で、早朝や深夜の便が多くなります。

早朝5時発の便に乗るには、始発の公共交通では間に合いません。前泊するか、タクシーを使うか。どちらも数千円から1万円台の出費になります。

深夜0時着も同様です。公共交通が終わっていれば、タクシーか空港での夜明かしになる。

この費用を運賃に足したうえで、日中発着の大手便と比べる。そうして初めて、実際にどちらが安いかが分かります。

体力の消耗も計算に入れておくこと。到着日をまるまる使えなくなるなら、旅程全体の価値が下がります。

総額で
比べる手順

LCCの総額に加算する項目

  • 表示運賃(往復)
  • 預け荷物(往復・事前購入価格)
  • 座席指定(必要な人数分)
  • 空港から市内までの交通費(往復)
  • 前泊または深夜タクシーの費用
  • 機内食・飲み物

この6項目を足した金額と、大手航空会社の運賃を比べてください。荷物が少なく、空港が近く、昼間の便なら、LCCは圧倒的に安い。逆に条件が揃わないと、差はほとんどなくなります。

LCCが
向いている旅

条件を整理すると、LCCが有利になる旅の形が見えます。

荷物が機内持ち込みに収まる短期の旅。日程が確定していて変更の可能性がない旅。都心に近い空港に就航している路線。そして到着日に予定を入れない旅程です。

逆に、長期滞在で荷物が多い、日程が流動的、帰国翌日に重要な予定がある。こうした条件なら、大手を選ぶほうが結果的に安く、確実になります。

予約前に
確認する規定

各社の規定は細部が違います。予約画面に進む前に、次の項目だけは確認しておくと事故が減ります。

手荷物の重量とサイズの上限。7kgか10kgかで、持ち込める荷物がまったく変わります。サイズも各社で違い、規定の枠に入らないと預け入れになります。

預け荷物の重量区分と事前購入価格。20kgと25kgで料金が段階的に上がる方式が一般的で、空港での追加購入は割高です。往路と復路で別々に買う必要がある場合もあります。

チェックイン方法と締切時刻。オンラインチェックインが必須の会社や、空港カウンターでの手続きに手数料を課す会社があります。締切も大手より早く設定されていることが多い。

搭乗口の締切時刻も厳格です。定刻の運航を優先するため、遅れた乗客を待ちません。空港が不慣れな場合は、余裕を持って移動してください。

運賃だけ見ていると負ける

LCCは安い航空会社ではなく、必要なものだけを買う仕組みの航空会社です。荷物も座席も食事も別料金という前提で総額を出し、そのうえで比較する。

次に予約するときは、運賃を見た時点で決めず、預け荷物と空港までの交通費を足した数字を出してください。その数字が比較の対象です。

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